東芝は28日、フルハイビジョンの約4倍の解像度を持つ「4K」に対応したテレビの新製品を発表した。58型は約50万円と1インチ当たり1万円を切り、国内メーカーで最安レベルの価格を想定。価格を引き下げることで、一般家庭で高まる大画面のニーズを高付加価値製品で取り込み、テレビ事業の収益力アップを図る。
液晶テレビ「レグザ」シリーズとして、58型と84型(希望小売価格168万円)、65型(想定価格約75万円)を6月下旬に発売する。3モデル合わせて月3000台の国内販売を計画し、海外での発売も検討している。東芝は2011年12月に世界で初めて4Kテレビを商品化。投入した55型の2モデルの販売は「計画通りに推移している」という。
新製品の発売に合わせ、最大6チャンネル・約80時間分を録画できる機能「タイムシフトマシン」に対応したハードディスク(4.5テラバイト、約7万円)を無料で搭載するキャンペーンを9月25日まで展開する。
後発のソニーやシャープも今夏、4Kの普及型モデルを投入する予定で、電機各社は夏のボーナス商戦で4Kテレビの販売を伸ばし、一般家庭への本格的な浸透につなげたい考えだ。