「1円刻み運賃」に温度差 首都圏と他地域、IC普及で不公平感も (2/2ページ)

2013.5.27 08:00

 これに対しJR西日本は「従来のやり方で対応する」(真鍋精志社長)として、端数を四捨五入する10円単位の運賃を維持する方針。阪急電鉄と阪神電気鉄道を傘下に持つ阪急阪神ホールディングスも同様だ。

 地方のIC利用率は、関西圏(定期外)でも3~4割にすぎない。少数派のIC利用者が得すれば「券売機の利用者からクレームが来る恐れがある」(関西私鉄関係者)ことが、導入をためらわせている。

 「現段階では未定」(小池明夫社長)と慎重なJR北海道は自動改札の設置駅が12%程度しかなく、すべてが札幌圏内にある。普及率が低いうえ、同じ会社内でも“地域格差”が生じれば、不公平感がさらに強まりかねない。この点について、JR東の冨田社長も「地方はIC乗車券を使える駅が限られるので差が問題になる」と認める。

 鉄道運賃は上限だけが認可制で、それ以下なら自由に決められる。新幹線のグリーン席などサービス内容に応じて異なる運賃を設定する例があり、二重運賃に問題はないが、公共交通機関として利用者を納得させる必要がある。

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