トランジスタラジオや平面ブラウン管テレビ、携帯音楽プレーヤー「ウォークマン」…。数多くのヒット商品を世に送り出したソニーの復活に向け、平井一夫社長が就任してから4月で1年が経過した。ここ数年はライバルの米アップル、韓国サムスン電子とは対照的にヒット商品が不在。ソニーはかつての輝きを取り戻せるか。
成長に向けた布石
「“ワオ!”と言ってもらえるサービスだ」。15日に都内で開かれた子会社ソネットエンタテインメントの新しい光回線サービスの発表会見。当初予定になかった平井社長が飛び入りで参加し、新サービスをPRして報道陣を驚かせた。
平井社長は、米国本社や東京都品川区のオフィスビルなどの資産を売却する一方、積極的な投資で新たな成長に向けた布石を打っている。
ソニーは今年1月、株式公開買い付け(TOB)で、ソネットを完全子会社化。インターネット接続サービスと、ソニーが持つデジタル機器やコンテンツサービスの相乗効果を目指す。