区別は大事、現場は色で判別
愛称はさておき、プラントをきちんと識別することは、発電所ではきわめて重要だ。
高浜原発の敷地内では、1号機と2号機、3号機と4号機がそれぞれ隣接し、「経験の浅い作業員が、自分がどのプラントにいるのかわからなくなったり、プラントを間違えて機器を操作して事故を引き起こしては大変」(担当者)だからだ。
このため、関電は1号機は白、2号機は黄、3号機は青、4号機はピンクと、プラントごとに機器、ドア、壁、床面などを色分け。作業員は自分がどのプラントにいるかが一目でわかるようになっている。こうしたプラントの色分けは大飯、美浜原発でも導入されている。
東京電力福島第1原発事故を踏まえ、関電は原発の安全対策に中長期で2855億円超を投じる計画で、各原発で防潮堤や、重大事故時の現場拠点となる免震事務棟の設置などを急いでいる。
大規模投資をかけた対策に着手する一方、現場では色で見分けるという、アナログながら基本的な安全に細かく気配りしているのだ。