トヨタ自動車が韓国市場で存在感を高めている。2012年に現地販売を始めた米国製のセダン「カムリ」が韓国の自動車記者協会が選ぶ今年の「韓国カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)」を輸入車メーカーとして初めて獲得。ハイブリッド車(HV)の技術も注目を集めつつある。
「販売よりも、品質や技術力をアピールするのが狙い」ともいわれてきたが、昨年発効した米韓自由貿易協定(FTA)で関税などの障壁が取り払われつつあることを追い風に、販売にも力を入れていく考え。トヨタブランドが浸透していない韓国での挑戦は第2ステージに突入した。
韓国・京畿道の韓国国際展示場「KINTEX」で7日閉幕したソウル国際自動車ショー。トヨタブースでは、6月に発売するスポーツ用多目的車(SUV)「RAV4」や秋に発売予定のセダン「アバロン」をお披露目したほか、HVのコンセプト車も韓国で初公開し、連日人だかりとなった。
家族で訪れた韓国人男性は「今は国産車だが、一度はトヨタ車に乗ってみたい」と熱視線を送る。