マスクメーカーは中国の大気汚染対策が「特需」となっている。メッシュ加工専業の「くればぁ」(愛知県豊橋市)は今年に入り、PM2.5をほとんど通さないというオーダーメードマスクの注文が、中国に拠点を持つ日系企業や九州の企業から急増。
例年の数千倍に当たる約20万枚を受注した。同社は「生産が全く追いつかない」として、従業員を40人から100人に増やして対応する構えだ。
通常のマスクの販売も好調な売れ行きをみせる。ユニ・チャームのマスク出荷量は1月時点で前年同期比の2倍。フル稼働で生産しているという。
一方、医薬メーカーは医療用成分を転用した市販薬「スイッチOTC」の品ぞろえを強化している。
英グラクソ・スミスクラインと佐藤製薬は、花粉などアレルギー症状を和らげる医療用成分「セチリジン塩酸塩」を配合したスイッチOTCの鼻炎薬を2月上旬に投入。興和は昨年11月、医療用抗アレルギー成分「アシタザノラスト水和物」を使った目薬を発売した。