富士重工業は15日、2013年の世界販売について、前年比6・1%増で過去最高の75万台を目指す計画を明らかにした。昨秋発売して好調なスポーツ用多目的車(SUV)「XV」や「フォレスター」の海外販売が本格化することにより、08年以来5年連続で過去最高を更新している米国をはじめ、海外の主要市場すべてで販売拡大を見込む。
富士重の12年の世界販売台数は、国内販売がエコカー補助金効果で前年比12・0%増の17万7000台に伸びたことが貢献し、同14・5%増の70万7000台と初めて70万台を突破した。
しかし13年の国内販売は「補助金切れの反動で需要が1割落ち込む」(吉永泰之社長)と想定。年内に同社初のハイブリッド車(HV)の発売も予定しているが、計画は8・8%減の16万2000台にとどめた。
一方、海外販売は、米国で8・5%増の36万5000台と予測。販売好調をうけ、14年度までに米インディアナ州の工場の生産能力を増強する。
また、中国販売についても「昨年12月の販売状況が想像以上に回復していた」(吉永社長)として、33・5%増の5万8000台を見込んだ。現地生産について吉永社長は「チャンスがあればやりたい気持ちに変わりないが、販売の立て直しが先だ」と話した。