ダイソーがタイガーの客を奪えば、欧州進出に弾みがつく。逆にタイガーが勝てば、アジア進出の足がかりとなる。
勝者はどちらになるのか。
「(タイガーの商品は)デザイン性という点で、日本にまったくなかった。当然、あのような人気となることも予想していた」と西田常務はライバル店の日本での盛況を分析する。だがダイソーの欧州展開について「われわれのよさも、また欧州にはないものだ」と牽制(けんせい)する。
一方、タイガーを展開するゼブラ社(デンマーク)のレナート・ライボシツ最高経営責任者は、日本進出にあたり「われわれは商品のデザインはもちろんのこと、店舗づくりや流す音楽なども含めた、店全体のコンセプトを販売している」と説明し、「日本に限らず、他にはどこにもない」と自信をにじませる。
心斎橋を舞台にした日本と北欧の雑貨チェーン直接対決。タイガーの勢いがこのまま続くのか、ダイソーが100均王の実力を欧州で発揮するのか-。近い将来飛び火する欧州、アジアでの競争の前哨戦で、相手を食うのはどっち?(阿部佐知子)