鉄鋼大手、新技術で劣勢跳ね返すか 製鉄原料に水素、CO2削減に挑む (1/3ページ)

2012.11.17 12:10

COURSE50概要図

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 大手鉄鋼メーカーの新日鉄住金やJFEスチールなどが共同プロジェクトとして、高炉から出る二酸化炭素(CO2)を削減する新たな製鉄技術の開発に向けた実証実験に乗り出す。

 実験は製鉄原料であるコークスの代わりに一部、水素を使うことで、CO2排出量の削減を図ることなどが目的。2030年の実用化を目指して13年度からの5年間で、国内の製鉄所内に小型の試験高炉を建設し、CO2の分離・回収技術との融合や高炉への水素の効果的な吹き込み方法も検討する見通しだ。ノウハウの蓄積を進め、50年までに国内製造業全体の4割以上を占める鉄鋼業界のCO2排出量30%削減を目標に掲げている。

 プロジェクトは「COURSE(コース)50」。新日鉄住金とJFEスチールのほか、神戸製鋼所、日新製鋼、新日鉄住金エンジニアリングの5社と日本鉄鋼連盟が新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業として実施しているもので、主に炭素の代わりにコークスを製造する際に発生するガスに含まれている水素を使って鉄鉱石を還元する技術と、高炉から発生したCO2を分離・回収する技術の研究開発を行っている。

CO2排出は近代製鉄の“宿命“ともいえる

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