航空大手2社の2012年9月中間連結決算が2日、出そろった。昨年の東日本大震災からの旅客需要回復やコスト削減効果で、日本航空、全日本空輸ともに増収増益とし、本業のもうけを示す営業利益で過去最高を更新した。
特に日航は、日中関係の悪化に伴う旅客減が予想される中で、13年3月期の営業、最終利益見通しを上方修正した。両社ともコスト削減努力が奏功したためで、世界的にみても高収益の航空会社といえる。
9月の再上場後初で、3年ぶりに東京証券取引所で決算発表した日航の植木義晴社長は「部門別採算制度などで収益の最大化、費用の最小化を図った」とし、最終利益も過去最高を更新したと説明した。売上高に対する営業利益率は17.7%と前年同期と同様の高水準を維持した。
全日空も国内、国際線ともに「ビジネスも観光も需要は堅調」(殿元清司常務)で、大幅な増益を確保。こちらも営業利益率は10%に達した。
両社とも、国内、国際線とも路線ごとのコスト管理を徹底したり、減便や機体小型化などで利益率が上昇した。