総合電機メーカーが、情報技術を駆使して家庭内で使う家電製品の電力消費を把握する「ホームエネルギー・マネジメントシステム」(HEMS)への対応を加速させている。
東芝がシステムの要となる制御装置を6月に発売したのに続き、パナソニックも今秋投入。日立製作所も分譲住宅向けの開拓を急いでいる。
システムの売り込みに成功すれば、自社の家電製品の拡販につながる公算が大きいだけに、HEMSをめぐる主導権争いが今後、本格化しそうだ。
パナソニックが10月21日に発売する制御装置は「AiSEG(アイセグ)」。装置と家電を通信回線で結び、エネルギーの使用状況を把握、テレビなどで「見える化」するほか、電力需給に応じて家電の出力などを自動制御できるのが特徴。
価格は11万2350円から。同社製の高効率給湯器「エコキュート」と、10月に売り出す通信機能を持つエアコンとIHクッキングヒーターがシステムに対応する。