特に今春以降は、MNP利用者に対して5万円前後もキャッシュバックする商戦が話題を集めた。MNPで10カ月連続首位を続けるauは、現在もMNP利用の新規契約者向けに3万円前後の販売報奨金を拠出しており、「太刀打ちできない」(ソフトバンク)とライバルを嘆かせるほど。
auはさらに、固定電話事業も展開している強みを生かし、固定と携帯回線をセットで割り引くサービスを打ち出し、利用者を獲得している。
一方、足元でも46.5%のシェアを握るドコモは、先行するLTE方式の高速データ通信サービスで、従来よりも月額1000円安いプランを追加設定するなど、この秋からLTE方式のサービスを開始するソフトバンクやauを迎え撃つ態勢を着々と整えている。
ソフトバンク躍進も設備投資重く割安感限界
それでは、今後のシェアはどうなるのか。契約者の純増数では4年連続トップのソフトバンクだが、半面、これまでの設備投資を抑えて割安感で顧客を奪うビジネスモデルは限界に近づいているとの見方もある。