セブン-イレブン・ジャパンは30日、トヨタ車体が発売した1人乗りの超小型電気自動車(EV)「コムス」を使う商品宅配サービスを始めた。シニアや主婦を中心に需要が高まっている宅配には、他のコンビニ大手も参入を検討しているが、セブンは配送業者ではなく店頭スタッフが届けるサービスで先行する。
セブンの井阪隆一社長は同日、都内で開いた宅配サービス開始の式典で「高齢化が進み、働く女性が増加する一方、買い物拠点は減少して不便を感じている人は多い。急いで宅配サービスに対応すべきだと判断した」と話した。同社は2014年2月期に、前年を上回る1500店の新規出店も計画しており、店舗網の拡充と宅配サービスの両面で市場のニーズを取り込む。
宅配サービス「セブンらくらくお届け便」は、セブン-イレブンのほぼ全商品が対象。電話注文の商品や店頭で購入した商品を、顧客宅などへ原則として無料で届ける。注文商品が500円未満の場合は送料120円が必要となり、配送範囲は実施店の半径2~3キロを想定している。