画面の大型化も加速する。7インチが主流の中、「10年に8インチが登場、11年は大画面がかなり浸透してきた」(長谷川氏)。大画面の「ビッグX」シリーズを展開するアルパインは、業界最大となる9インチの新製品を8月下旬に発売する。
ネットワーク機能の強化もトレンドだ。クラリオンは、クラウド型の情報サービスに対応した機種(11万~13万円)を6月上旬に発売する。対応アプリをスマホにダウンロードしてカーナビとつなぐと、地図や施設情報などのサービスを利用できる。
パナソニックオートモーティブシステムズの新製品(15万円前後)も、スマホで検索した観光スポットをナビの目的地に設定するなどの機能を加えた。
富士通テンが7月に発売する新製品(18万~22万円)は、任天堂のゲーム機、ニンテンドーDSのソフト「クルマでDS」と連動させ、DSで目的地を設定したり家族でクイズなどが楽しめたりする。
電子情報技術産業協会(JEITA)によると、昨年の国内カーナビ出荷台数は前年比7.4%減の約487万台だった。震災やタイ洪水によって供給がままならなかったが、昨秋あたりから回復。今年1~4月は前年同期比50.1%増と急増している。カーナビ機能をスマホで代用するケースもあるが、専用機ならではの特徴を打ち出し需要開拓に躍起だ。