スズキ「ソリオ」、ホンダ「N BOX」などスライドドア方式のコンパクトカーが人気だ。マーケティングリサーチのイード(東京都中野区)はミニバンの要素を持つこれらの車種を“プチバン”と呼び、人気の理由を調査したところ、ミニバンの使い勝手のよさとコンパクトカーの手軽さの両立が評価されていることが分かった。
調査は、3年以内に新車でミニバンやワンボックス、スライドドアを持つ背の高いコンパクトカーの購入検討者2148人を対象に行った。
それによると、プチバンの購入を検討している人の53%が30代など若年ファミリー層が占めた。
また、プチバン購入検討者が求めるのは燃費の良さや税金など維持費の安さとともに、取り回しや駐車が楽で日常用途でも使いやすいといったコンパクトカーの手軽さを重視する傾向があった。一方で乗降のしやすさ、室内空間の広さなどミニバンの利点も求めていることが分かった。ドアの開け閉めの際に隣のクルマに気をつかわないで済むスライドドアも高い人気だった。
調査結果から、同社では“プチバン”人気の秘密を日常の身近なシーンでの使いやすさと分析。少子化や景気低迷に伴うコストパフォーマンスへの意識の高まり、行楽の「安近短」(近場で安く遊びたい)傾向もプチバンに人気が集まっている要因としている。