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資生堂、消毒液を仏で生産し医療向けに寄贈 新型コロナ受け週2万本

 資生堂は2日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、需給が逼迫(ひっぱく)する消毒液の生産を仏中部オルレアンの化粧品工場で3月26日から始めたと明らかにした。週2万本を生産し、現地の医療機関に寄贈する。米国の工場でも6日ごろから生産を開始する方向で調整している。

 資生堂の欧米工場は感染拡大により、化粧品の生産が停滞している。香水などの生産過程でアルコールを扱うため、知見を生かして生産を決めた。米国の生産量や消毒液の送付先など、詳細は今後詰めるという。日本で消毒液を大規模に生産することは現段階では予定していない。

 資生堂は国内の化粧品生産は継続しており、在宅勤務を基本とするといった感染防止対策を本社などで実施している。4月1日の入社式もウェブ方式に切り替え、時間を短縮した。魚谷雅彦社長は「一刻も早くこの事態が終息し、元気な皆さんと会社で直接会える日が来ることを待ち望んでいる」とウェブを通じて呼び掛けた。