オリンパス次期社長「持続的メドテック企業に」 竹内康雄氏インタビュー

 

 オリンパスの社長に4月1日就任する竹内康雄副社長兼最高財務責任者(CFO)が、フジサンケイビジネスアイのインタビューに26日応じた。米投資ファンド「バリューアクト・キャピタル」から取締役を迎えることについて「投資家が経営陣に入るのは日本では珍しいが、米国では当たり前。異なる知見で取締役会の有効性が高まるだろう」と期待を示した。

 新社長としての使命について、竹内氏は「真にグローバルでサステナブル(持続的)なメドテック(医療・テクノロジー)企業になる」と説明。そのためには、過半数まで増やした社外取締役に加え、経営陣の多様化も必要だという。

 ファンドから加わるのは「米国でのメドテック事業に明るい人材」で、主力の内視鏡から独立させ、今後成長を図る電気メスなど治療機器事業への助言を主に期待しているという。

 一方、同ファンドは“物言う株主”として知られるだけに、内視鏡などと比べ収益力が弱いデジタルカメラなど映像事業の売却を求められるのではないかとの見方も広がる。

 これについて竹内氏は「約70年培ってきた映像技術は他分野にも有効だ。大量生産する治療機器を伸ばす上で、カメラなどの生産ノウハウも役立つ」と否定。足元で営業赤字に沈んでいる映像事業も「中国から生産移管したベトナムの工場が、2019年度後半には安定稼働に入る」との見通しを示し、拡大が続くミラーレスカメラの需要を積極的に取り込んでいく方針を示した。