関電が海南火力廃止 高コストで維持難しく

 

 関西電力は1日、石油火力の海南発電所(和歌山県海南市、出力計210万キロワット)を4月1日に廃止すると発表した。電力需要が減少傾向にある中、燃料費などがかさみ高コストのため維持が難しいと判断した。同じく石油火力の御坊発電所2号機(和歌山県御坊市、出力60万キロワット)も休止する。

 海南発電所は昭和45(1970)年から稼働しており、4基ある発電機のうち1~3号機は既に平成29(2017)年から休止している。関電はその後も稼働していた4号機についても取り扱いを検討した結果、運転を取りやめ、発電所を廃止することにした。

 関電は東日本大震災以降、原発の稼働停止に伴い一時的に石油火力への依存度を高めたが、現在は原発の再稼働が進み、石油火力を休廃止しても電力の安定供給への影響は限定的と判断した。

 また揚水式の奥多々良木発電所3号機(兵庫県朝来市、出力30・3万キロワット)を休止することも発表した。発電機の故障を受けた措置という。