王子HD社長に加来正年氏が昇格

 
王子ホールディングスの次期社長に決まった加来正年取締役(左)と矢嶋進社長=28日、東京都中央区(井田通人撮影)

 製紙最大手の王子ホールディングス(HD)は28日、矢嶋進社長(67)の後任に、加来正年取締役(63)が4月1日付で昇格する人事を発表した。矢嶋氏は代表権のある会長に就く。

 平成27年に社長となった矢嶋氏は海外展開を加速。31年3月期の本業のもうけを示す連結営業利益は初めて1千億円を超える見通し。経営に一定のメドがついたとして若返りを図る。

 加来氏は東京都内で記者会見し、「挑戦する気持ちを忘れず、持続的に成長する企業集団を目指したい」と抱負を述べた。また、紙需要の減少が続く国内の収益強化が課題とし、「(事業の)選択と集中を進めていく」と強調した。

【プロフィル】加来正年氏

 かく・まさとし 九大工卒。昭和53年日本パルプ工業(現王子HD)。常務執行役員などを経て平成25年6月から取締役。福岡県出身。