Eishin 環境配慮の燃費改善スプレー 総代理店契約、海外で締結加速

 
エコスプレーを自動車のエアフィルターに吹き付けるユーザー

 Eishin(エイシン)は、環境に配慮した燃費改善スプレー「eco-SPRAY(エコスプレー)」の事業体制を強化する。具体的には東南アジアを中心に海外で総販売代理店契約を積極的に締結するほか、国内では大手運送会社への働き掛けを行っていく。これに伴い生産体制も増強する。7月をめどに埼玉県三郷市内に拠点を新設し、生産能力を10倍の月間20万本へと引き上げる計画だ。

 エコスプレーはアミノペプチドとフコイダン、ヒノキチオール、鉱石接触水という4種類の自然由来の成分で構成。自動車の空気の取り込み口であるエアフィルターの両面に吹き付けることで汚れを落とす。持続効果の目安は走行距離5000キロとしている。これによって一酸化炭素や窒素酸化物といった排ガスを減らすほか、燃費の改善を実現。高騰するガソリン価格対策にも有効に働く。

 2016年には国連工業開発機関(UNIDO)から、環境汚染対策に優れた商品として評価され、これを機に日本に加えて海外でも採用が拡大。中国やタイなどでは総代理店を配置して販売している。また、ベトナムやインドネシア、マレーシアといったアジアをはじめとしてヨーロッパやアフリカなど幅広い地域でテスト導入を行っている。

 エコスプレーの累計販売本数は約20万本。各国では環境とガソリン価格対策が重要な課題となっているだけに、順次総販売代理店契約を交わして普及を加速する計画だ。

 国内でも代理店形式で販売を行っており、大手運送会社やバス会社などへの本格納入を目指す。あるタクシー会社では10台のハイブリッド車を対象にエコスプレーを使用した結果、年間120万円近いコスト削減効果が表れた。こうした実績を武器に攻勢をかけていく考えだ。

 一連の動きに伴い生産体制も増強する。これまでは拠点が点在していたが、埼玉県三郷市に集約。「海外の顧客が訪れて確認できる環境を整える」(安永知恵社長)。また、容器への充填(じゅうてん)工程の一部を手作業で対応していたが、全自動化設備を導入することで効率性を追求し、月産2万本から20万本体制へと大幅に増やす。大型車用のスプレーも販売。現在の普通車用よりも割安な価格で提供する。

 一方、自動車や飛行機のボディーにコーティングすることで静電気や帯電を防止。風圧などを受けにくくすることにより、燃費向上を実現する新たなタイプの商品を外部メーカーと共同で開発し海外に向けて事業展開する方針だ。

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【会社概要】Eishin

 ▽本社=東京都港区港南4-1-10

 ▽設立=2009年12月

 ▽資本金=4170万円

 ▽事業内容=環境改善製品の販売