1人乗り超小型EV、鳥取で訪日客向け実証実験 多言語対応に

 
1人乗りの超小型電気自動車「コムス」に試乗する鳥取県の平井伸治知事=28日午後、鳥取市

 トヨタ車体と鳥取県などは28日、1人乗りの超小型電気自動車(EV)「コムス」を多言語対応にするなど観光地仕様に改造し、訪日外国人観光客などに貸し出す実証実験を始めることで合意した。10月ごろからテスト運用を始め、来年4月から11月まで本格的な実験を行う。

 実証実験は鳥取県岩美町の「山陰海岸ジオパーク」で実施する。改造したコムスには、日本語のほか英語や韓国語、広東語に対応した音声ガイド機能を搭載。国産衛星「みちびき」を活用し、ナビゲーション精度も大幅に強化した。

 高低差の激しい海岸線沿いの地形でも走れるよう、駆動力を高めたほか、寒冷地対応としてシートヒーターなどへの電力供給力を高めた。

 実験には改造コムス10台を配備する。ジオパーク以外にも、漁村を回ったり、アニメのロケ参考地をめぐったりするコースも検討している。

 観光地仕様でないコムスに試乗した平井伸治知事は「操作は簡単。訪日外国人の方にも快適な旅を楽しんでもらいたい」とPRした。