ドラクエのゲームデザイナー、堀井雄二氏に聞く 「自分が遊んでおもしろいゲームをつくる気持ちで」 

 
人気ゲームドラゴンクエストシリーズの生みの親でゲームデザイナーの堀井雄二氏=東京都新宿区(伴龍二撮影)

 「ドラゴンクエスト」シリーズのゲームデザイナー、堀井雄二氏に、ソフト開発の基本姿勢や新作への思いを聞いた。

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 --シナリオの作成やゲームデザインでの工夫は

 「『自分が遊んでみて、おもしろいゲーム』をつくる気持ちでやってきた。わかりやすく、めんどうくさくないように、というのにこだわっている。『11』のシナリオをつくり始めたのは、5年くらい前。ファンの方が、これまで通り楽しめるようにドラクエの“文法”は変えないようにした一方、ストーリーには『これからどうなっていくんだろう』と意表を突く設定も盛り込んだ。難易度は『オレはわかったけど、難しいんじゃない?』と皆さんが思うぐらいがいい」

 --「11」は、どのような意味で集大成といえるのか

 「(下1ケタが)1から始まる11は、新たなスタートとして切りがいい。懐かしい2次元の画像表示や、キャラクターの立て方(個性の出し方)など、10までのいろいろな要素が入っている」

 --国民的なゲームになった背景は

 「30年も続くとは思ってもいなかったので、ありがたい。ファミコンブームやゲームを取り巻く環境の変化の中で、皆さんが、兄弟や友達と遊んだとか、いろいろな思い出と一緒にゲームを覚えていてくれていることが、愛されている理由ではないかと思う」

 --次回作の構想や、今後やりたいことは

 「とりあえず、11の反響を見て考えていきたい。基本的にはこれからもドラクエを中心にやっていく。どれだけユーザーをわくわくさせられるかが重要で、VR(仮想現実)など最先端の技術にも関心がある。『生涯現役』のような感じでいたい」