西濃運輸、長距離便を鉄道切り替え トラック運転手不足で輸送効率化

 

 セイノーホールディングス傘下の西濃運輸(岐阜県大垣市)が、片道800キロ超の長距離トラック定期便の多くを鉄道輸送に切り替えることが21日、分かった。人手不足が続く中、交代要員が必要な長距離便の運転手の数を減らせるため、別の輸送に振り向けるなどして効率化を目指す。

 西濃運輸は1日に約3700便を運行しており、片道800キロを超えるのは145便。このうち区間内に鉄道が走っており、切り替えても従来と輸送時間が変わらない約80便を対象とする。

 主要都市を結ぶ定期便で約2100人の運転手を抱えており、鉄道の利用により約150人を他の輸送などに充てることができるという。

 5月に東京-福岡の便で始める。東京都内から大阪府茨木市の拠点までコンテナ対応のトラックで運び、近くのJR貨物のターミナル駅で積み替えて福岡まで輸送する。新たな鉄道コンテナなどの導入に約2億円を投資する。