富士通、AI利用アプリ「ディープス」を開発 好み学習し旅行プラン提示

 
開発したアプリについて説明するディープステクノロジーズの宮本章弘社長

 富士通は28日、人工知能(AI)技術を利用して、最適な訪問スポットや旅行プランなどを提示してくれるお出かけアプリ「ディープス」を開発、12月中旬以降にスマートフォン向けに無償提供すると発表した。

 富士通グループのベンチャー企業、ディープステクノロジーズ(東京都港区)が開発した。

 利用者がディープスに登録した店舗や観光スポット、書き込んだコメントなどをAIが分析し、関連情報を集める。似たような趣味の人の記録を参考にする。情報が蓄積されるほど、AIも「賢く」なる仕組みだ。

 ディープステクノロジーズは富士通出身の宮本章弘社長が65%、富士通システムズアプリケーション&サポート(仙台市)が35%出資して今年7月に設立した。

 宮本社長は会見で「金融や旅行のアプリは導入数が増えている。(深層学習機能は今後提供予定だが)まずは他にないサービスを知ってもらいたい」と述べ、早期の市場投入を決断。

 当初は米アップルのスマートフォン「アイフォーン」用だけだが、2017年中旬には米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」搭載機種も追加する。

 今後、順次機能強化や有料コンテンツを提供し、3年間で利用者100万人を目指す。