映画「君の名は。」が年内に邦画歴代2位浮上へ 興行収入184億円突破、ジブリ2作超え間近
アニメ映画「君の名は。」が前週末の映画興行ランキングでまた首位となり、公開以来の興行収入は13日現在で184億9000万円に達した。今月中に「もののけ姫」(193億円)を、年内には「ハウルの動く城」(196億円)を抜いて歴代2位に浮上することがほぼ確実な勢い。配給元の東宝では上映期間の越年も決めており、予想外の怪物作品はさらに動員を伸ばす。
興行通信社によると、12、13日の土日2日間での動員は19万人で、興行収入は2億5900万円だった。1週間で5億2100万円を稼いだ。さすがに上映から今週で12週目とあって、1週間の興行収入は減少傾向にあるものの、ドル箱状態は続いている。
1週間5億円前後の興行収入ペースが続けば、あと2週間で「もののけ姫」を、3週間で「ハウルの動く城」を抜く計算となる。
日本映画の歴代興行収入ランキングは、トップが「千と千尋の神隠し」で308億円と、洋画を含めても唯一の300億円超えを達成している。邦画2位が「ハウルの動く城」、3位が「もののけ姫」と上位3作はすべてスタジオジブリの宮崎駿監督作品。この3本のうち直近がハウルで2004年秋公開の作品なので、12年ぶりにジブリのトップ3独占が崩れることになる。
洋画を含めると、歴代2位は「タイタニック」で262億円、3位は「アナと雪の女王」で254億円余。4位は「ハリー・ポッターと賢者の石」で203億円なので、これを抜くことが「君の名は。」の当面の目標となりそうだ。
「君の名は。」は、原作、脚本ともに新海誠監督による劇場用アニメ映画。隕石の落下と時間のずれが起きて、心が入れ替わる高校生の男女2人をめぐるラブストーリー。ファンタジーや悲劇の要素に包まれている。
今年8月26日に公開され、学生を中心に大ヒットとなり、いきなり興行収入トップとなった。9週間連続で首位をキープ。10月29日からの週は「デスノート Light up the NEW world」に首位を奪われたが、翌週から再び2週続けてトップに返り咲いている。
これから映画業界では年末年始興行のシーズンに入り、劇場争奪戦が激しい時期を迎えるが、東宝では「君の名は。」の興行を来年まで伸ばすことから、さらに収入を増やす。
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