百貨店売上高、8月は6%の大幅減 天候不順や外国人の「爆買い」鈍化で
日本百貨店協会が21日発表した8月の既存店ベースの売上高は、前年同月比6・0%だった。天候不順に伴う衣料品の不振や、“爆買い”の鈍化で訪日外国人向けが振るわず、6カ月連続でマイナスだった。マイナス幅は、消費増税前の駆け込み需要の反動が出た平成27年3月(19・7%減)以来の大きさだった。
商品別では、主力の衣料品が10・7%減と大きく落ち込んだ。前年同月に比べ休日が1日少なかったことも響いた。株価低迷などに伴い、美術・宝飾・貴金属も10・7%減と2ケタのマイナスだった。
中国人が多数を占める訪日外国人向けの売上高は26・6%減と、5カ月連続のマイナス。客数は5・9%増と増えているものの、売れ筋が高額品から化粧品などの消耗品に移行したため、1人あたりの単価が下がっている。
同協会は、先行きについて「訪日外国人向けや個人消費の低迷は長期化しており、売上高の急回復は厳しい」と分析している。
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