7月の百貨店売上高は0.1%減 主力の衣料品が不振で5カ月連続減

 

 日本百貨店協会が19日発表した7月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比0.1%減の5598億円で5カ月連続で前年同月を下回った。主力の衣料品の売れ行きが伸びなかったことや訪日外国人客の免税売上高が引き続き大きく減少していることが響いた。

 訪日客の7月の免税売上高は前年同月比21.0%減の146億3千万円で4カ月連続の減少。購買客数は13.7%増の27万9千人、1人あたりの購買単価は5万2千円で3割も落ち込んだ。

 衣料品販売のテコ入れ策として、三越伊勢丹を除く主な百貨店は夏物セールの開始を7月1日に前倒しして需要の喚起を狙った。上旬は好調だったが、下旬には失速した。

 近内哲也専務理事は足元の個人消費について、「節約志向は強まっている」と指摘。免税売上高の先行きについても、「まだ下がる可能性はある」と厳しいとの見通しを示した。