クライムファクトリー ヘルスケアIT化でプロ選手ら支援
トップは語る□クライムファクトリー代表取締役・馬渕浩幸さん(41)
--スポーツ選手と指導者のコミュニケーションツールが話題になっている
「プロ野球やJリーグなどトップスポーツチームの現場にある情報をIT化している。主に選手のヘルスケア情報に特化していて、『いつ、どこで、誰がどんなものを食べた』とか、朝の体調や体温などを管理。クラウド化したデータベースに選手自身が入力し、指導者らが情報を共有することで、調子や健康状態をひと目で把握することができるというものだ。現在はスポーツジム、リハビリ施設でも使えるツールへと進化させ、約450施設で利用されている」
--特に力を入れている点は
「学校の部活動にシステムを導入してもらい、選手のけがやヘルスケア情報の管理に活用することを推奨している。甲子園常連校や高校サッカーの強豪校などが多く利用してくれているが、競技のレベルに関係なく必要とされていて、最近ではトレーナーを雇えない公立校の選手がデータを入力し、遠隔地からトレーニングメニューを指導してもらう形で活用しているケースもある」
--提供しているシステム(ICT)が東京五輪を目指す選手たちの体調管理に活用されてくる
「日々の体調を管理するというアスリートにとって当たり前のことが、これまで部活動やスクールレベルではあまり行われてきていなかった。トップ選手が行っていることをICTを通じてもっと身近に感じてもらえたら、競技レベルの向上にも役立つと考えている」
--今後考えている事業展開は
「万歩計、消費カロリー計などライフレコーダーと連動するシステムを考えている。その情報をトレーナー以外の栄養士などの専門家も共有し、より個別に対応した多くのバージョンで展開できるようにしたい」
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【プロフィル】馬渕浩幸
まぶち・ひろゆき 帝京大学文学部国際文化学科卒。ドイツのマーケティングリサーチ会社で7年間勤務後、国内メーカーでマーケティングマネジャーを歴任。2009年にクライムファクトリーを創業し、トップアスリート向けのヘルスケア情報の管理サービスを展開している。東京都出身。
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