ダイハツ、一般株主が参加する最後の株主総会を開催 トヨタの完全子会社へ

 
ダイハツ工業の一般株主が出席する最後の株主総会へ向かう株主ら=29日午前、大阪府池田市

 ダイハツ工業は29日、大阪府池田市で一般株主が出席する最後の株主総会を開いた。トヨタ自動車の完全子会社となり、東京証券取引所第1部での上場を廃止することを決めた。ダイハツはトヨタと一体で低コストの小型車の開発を進め、新興国での販売拡大を狙う。

 トヨタはダイハツに約51%出資する親会社。残りのダイハツ株主にトヨタの株式を割り当てる「株式交換」を実施し、8月1日付で100%子会社にする。ダイハツは7月27日に上場廃止となる予定だ。

 株主からは完全子会社化後の戦略についての質問や、「町からダイハツの看板が消えないか」とブランドの存続を心配する声が出たという。

 生産コストを抑えることに強みを持つダイハツは軽自動車でトップシェアを誇るが、国内市場への依存が大きい。トヨタも販売台数が世界首位だが、インドなどの新興国でライバルに後れを取っており、両社は共同で新市場の開拓を急ぐ。