富士フイルム、医療強化へM&Aも推進

 

 富士フイルムホールディングス(HD)は2日、再生医療に使う人工多能性幹細胞(iPS細胞)の関連を含め医療分野の事業を強化する方針を明らかにした。昨年、iPS細胞を製造する米国企業を買収しており、さらなる企業の合併・買収(M&A)も選択肢の一つとして検討する。1日に就任した助野健児社長(61)は共同通信社の取材に応じ「再生医療のビジネスを伸ばしていく。必要なM&Aがあればする」と表明した。現在、連結売上高の約6割を占める海外事業については「まだまだ伸ばす余地がある」とし、新興国を中心に医療機器やデジタルカメラなどの販売に力を入れる意向を示した。