29日のニューヨーク外国為替市場の円相場は円がドルに対して大きく下落して一時1ドル=137円00銭と1998年9月以来、約24年ぶりの円安ドル高水準を付けた。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が物価高を抑えるために金融引き締めを積極的に進める方針を示し、日米の金利差拡大を意識した円売りドル買いが進んだ。
午後5時現在は、前日比45銭円安ドル高の1ドル=136円55~65銭。ユーロは1ユーロ=1・0437~47ドル、142円60~70銭。
FRBが金融引き締めを急ぐ一方、日銀は大規模な金融緩和策を維持する方針を示しており、金融政策の方向性の違いが鮮明になっている。投資家はFRBが金融引き締めを加速させる可能性を意識し、円売りドル買いが膨らんだ。その後は米長期金利が低下し、円を買い戻す動きも出た。(共同)