六波羅蜜寺(京都市東山区)の新たな文化財収蔵庫「令和館」が22日、開館した。最新の空調設備や除湿・加湿装置が備えられ、「空也上人立像」など重要文化財14件を含む計17件が展示されている。
六波羅蜜寺は天暦5(951)年に空也上人が建立した真言宗智山派の寺で、平安・鎌倉時代の木像などの重文を所蔵していることで知られている。
令和館は、これまでの収蔵庫「宝物館」の老朽化や空也上人の1050年遠忌記念事業の一環として、鉄筋コンクリート造りの地上2階建て(延べ209平方メートル)で新設された。空也上人立像は宝物館では左右にも仏像が並んでいたため、正面からしか見られなかったが、令和館では側面や背面も鑑賞できるようになった。川崎純性(じゅんしょう)山主(67)は「文化財は祖先の遺産。安全に守っていきたい」と話している。
無休で午前8時半~午後4時半。拝観料が必要。