大阪府の吉村洋文知事は24日、府と大阪市が昨年末に立ち上げ、3次元仮想空間「メタバース」を活用して2025年大阪・関西万博の機運醸成を図る専用サイト「バーチャル大阪」を今月28日に本格稼働させると発表した。大阪市内の名所を凝縮した「新市街」エリアをオープンし、同日に吉村氏や松井一郎市長のアバター(分身)が登場して盛り上げる。
新市街エリアは大阪城や道頓堀、水族館「海遊館」など市内の名所を集約。アバター同士が交流するだけでなく、大阪城などの建造物をアスレチック遊具のように上るというバーチャルならではの楽しみ方を提供する。
東京都渋谷区が公認している「バーチャル渋谷」との往来も可能で、3月6日まで「渋谷」で開かれるアニメ「鬼滅の刃」のイベントに参加できる。同月12日には「大阪」でバーチャルユーチューバーによるイベントも開く。
府市は新市街を含め、新たなエリアを計4カ所オープンする予定で、4月には民間に運営を委託。将来的に商取引もできるようにする方針。
吉村氏は「空間的な制限がなく、素晴らしい技術やコンテンツを世界に広げられる可能性がある。バーチャルでしか楽しめない空間をつくっていくので参加してもらいたい」と語った。