--国内のハイアットは訪日客がターゲット層だが、ニーズに変化は出てきたか
「これまで高級路線のホテルを長くやってきたが、(1980年代~96年生まれの)ミレニアル世代が購買層の中心になりニーズが多様化した。従来は非日常体験に注力してきたが、(宿泊施設がある)その街でしかできない体験、そこに暮らす人の生活や息吹に触れたいという要求が強まってきた。(非日常が味わえる)高層階の部屋よりも『ストリートに近いホテル』に関心が高まっている」
--大阪に令和6年に開業する新ブランド「キャプション バイ ハイアット」の特徴は
「ロビー、フロント、ラウンジ、レストランを一体化させたような『トークショップ』を売りにしている。ビジネスや文化などを通じて宿泊客が地元の人々と交流するコミュニティー空間になることを期待する。具体的には新規ビジネスとタイアップして新商品を紹介する場にしたり、大阪の文化にスポットを当てたイベントをやったりするのもいい。かなり地域密着型のホテルになると思う」
--パートナーシップを結んだサンケイビルとの役割分担は
「サンケイビルは日本でビジネスを展開していく上で強いパートナーとなる。(大阪の新ホテルは)同社が建設し、同社子会社のグランビスタホテル&リゾートが運営する。日本ハイアットはホテルブランドを貸し出し、運営マニュアルを提供していく」
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さかむら・まさひこ 米ワシントン大学大学院修了。ホテル運営会社などを経て平成23年日本ハイアット入社。29年から現職。富山県出身。