三菱地所、伊藤忠商事などは3日、建設が予定されている新名神高速道路・宇治田原インターチェンジ(IC、仮称)最寄りの京都府城陽市奈島に「次世代基幹物流施設」を建設する計画を発表した。ICに直結した専用道を設け、先頭車両以外は無人化した「隊列走行トラック」などを受け入れることで物流の効率化を図る。高速道路直結型の物流施設は日本初としており、令和8年の完成を予定する。
計画では、三菱地所が約12万平方メートルの敷地に延べ床面積約28万平方メートルの物流施設を建設するほか、伊藤忠商事と東急不動産が約8万平方メートルの敷地に計約19万平方メートルの物流施設3棟を建てる。
専用道は三菱地所と東急不動産が整備する。ICから長さ約560メートルの専用道を作ることで、一般道に降りることなく車両の乗り入れが可能に。それに伴い、隊列走行トラックや自動運転トラックの受け入れが可能になり、運転手の不足や高齢化など物流業界が抱える課題解決の一助としても期待がかかる。
府は新名神を活用した物流拠点整備構想を掲げ、城陽市東部丘陵地(約420万平方メートル)の土地活用を目指す。府庁でこの日会見した奥田敏晴市長は「まちづくりの励みになる」、西脇隆俊知事は「国土軸の強化や関西の発展につながる」と述べた。(平岡康彦)