南アフリカ保健省は24日までに、新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者が無症状の場合、隔離措置を廃止するとの通達を出した。高い感染力を持つ一方、無症状者の割合が高いとされる新変異株オミクロン株の蔓延(まんえん)を受け、発症者に対策を絞る戦略に転換した。
感染者の立ち寄り先などを積極的に調べて濃厚接触者を特定する追跡調査も、今後は原則的に実施しない。南ア国立伝染病研究所の専門家は24日、ツイッターで戦略転換は「よい決定だ」と評価した。
濃厚接触者は症状がなければ、PCRなどの検査で感染の有無を確認する必要もない。ほぼ通常どおりに生活できる。発症者は症状の程度に応じて、8日間以上の隔離が求められる。
保健省は通達で、人口の60~80%が新型コロナに感染したことがあるとの推計を示した。(共同)