インドネシア陸軍は11日までに、長年にわたり女性の入隊希望者に対し実施してきた、過去の性交渉経験の有無を調べる「処女検査」の慣習を廃止したと明らかにした。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は検査を「ジェンダーに基づく暴力の一形態だ」として非難していた。
アンディカ陸軍参謀総長は10日、地元メディアに対し、採用時の検査の目的は主に健康面だとし、「(処女検査は健康と)関係がないため、必要がない」と述べた。
陸軍によると、アンディカ参謀総長は7月にも内部の会議で、女性と男性の健康診断は同様のものでなければならないと強調、この方針を軍内で徹底するよう命じていた。これを受け、HRWは今月3日の声明で「虐待的、非科学的で差別的な処女検査を停止する明白な決定に言及したものだ」と評価した。(共同)