転職・起業

ミドル世代の転職理由は「会社の将来への不安」 年収1千万円未満は「給与に不満」

SankeiBiz編集部

 人材サービス大手のエン・ジャパンがこのほど行ったアンケート調査で、30代~50代の「ミドル世代」では、「会社の将来への不安」を理由に転職する人が最も多いことが分かった。一方で、年収別で転職理由の違いも浮き彫りになった。(SankeiBiz編集部)

 調査は今年2月、同社が運営する転職サイト『ミドルの転職』の利用者のうち、35歳以上を対象に行ったもので2350人から回答を得た。同社は昨年も同様の調査を行っている。

 「転職を考えた理由・きっかけ」について、最も多かった回答は「会社の将来に不安がある」(2019年:36%、2018年:28%)。第2位は同率で「会社の考え・風土が合わない」(同:34%、32%)、「給与に不満がある」(同:34%、32%)。第3位は「キャリアアップのため」(同:32%、32%)だった。 昨年の結果に比べると今年は給与不満やキャリアアップが転職理由の上位になった。

 年収別に見ると、年収1000万円以上は「キャリアアップのため」(37%)、年収1000万円未満は「給与に不満がある」(37%)がそれぞれ最多だった。年収1000万円以上と年収1000万円未満では、転職理由の傾向が異なることがわかった。

 また、「転職で実現したいこと」について、上位の回答が年収1000万円未満は「給与・待遇のアップ」(63%)、「安定的・長期的な就業の確保」(39%)なのに対し、年収1000万円以上は「経験・能力が活かせるポジションへの転職」(69%)「やりたい仕事ができる環境での就業」(57%)といった回答が目立った。自分の希望する仕事内容や職場で働くことにこだわりを持っている人が、年収1000万円以上では多いようだ。

 「転職を考える上で不安に感じること」については、第1位は「年齢」(73%)、第2位は「年収」(51%)、第3位は「これまでの経験・スキルが通用するのか」(48%)だった。年収別にみると、年収1000万円未満は年収1000万円以上に比べ、「年齢」(75%)、「これまでの経験・スキルが通用するのか」(50%)が目立った。

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