【中野友加里のスケーターたちの素顔】演技に躍動感 衰え知らずのアッコちゃん
更新衰えないどころか、さらなる進化を遂げて勝ち取った、鈴木明子選手(28)=邦和スポーツランド=の2大会連続となるソチ冬季五輪への出場は、まさに4年間の努力の賜でしょう。尊敬にも値します。
そんなアッコちゃんと私は前回バンクーバー五輪の日本代表を争ったライバルでした。
五輪最終選考会を兼ねた2009年12月の全日本選手権。日本女子の代表枠は「3」ですが、グランプリファイナルで2位の安藤美姫(みき)さん(26)が内定していたので、残る2枠の戦いでした。その上、すでに世界女王の経験もあった浅田真央選手(23)=中京大=が最有力だったので、残りの1枠を私とアッコちゃんで争う構図だったのです。
ジャンプの調子が悪く、「一か八か」の不安が残る状態で臨んだ私に対し、前年から急激にレベルアップしてきたアッコちゃんは勢いがありました。私は初日のショートプログラム(SP)は2位でしたが、フリーとの合計で3位に順位を下げ、優勝した真央ちゃんと2位のアッコちゃんが五輪の出場切符を手にしたのでした。