小池百合子氏も驚き「いつ寝てるの?」 激務をこなすカルロス・ゴーン氏の仕事術
配信元:PRESIDENT Online 更新職員からは「帰りやすい雰囲気ができた」「仕事のやり方が変わった」という肯定的な意見だけでなく、「もっと根本的な対策が必要」といった問題提起も出てくるようになりました。いずれにしろ働き方についての意見が出るのは、いい傾向だと捉えています。
都知事就任後、「都庁から『ライフ・ワーク・バランス』を徹底していきたい」と話しました。「ワーク・ライフ・バランス」ではなく、ワーク(仕事)の前に、ライフ(生活)があるべきだと考えているからです。
たとえば9月には、子育てしやすい環境づくりを進めていくため、都知事である私を含むすべての管理職による「イクボス宣言」を行いました。「イクボス」とは、育児をする部下を応援するボス(管理職)のことです。日本の組織を変えるには、ボトムアップよりもトップダウン。トップが率先して動く必要があります。
私にも反省すべき点があります。12月2日の定例会見では、私自身の「ライフ・ワーク・バランス」の点数を聞かれ、「はっきり言って最低です。あまりいい見本ではないかもしれません」とお答えしました。知事は「24時間営業」であり、就任から今日まで休みなく走り続けています。ベッドの中でも、「次は何をしようか」とか「こんなことをやればおもしろいだろうか」などと思索を巡らせています。残念ながら、ほかに趣味らしい趣味もありません。
カルロス・ゴーンは「残業」をしているか
ただ、私が「24時間営業」を苦にしていないのは、自分の時間を自分で管理できる立場だからでしょう。私より忙しい人は、ほかにもたくさんいます。たとえば真っ先に思い浮かぶのは、日産とルノーのCEOを務めているカルロス・ゴーンさんです。私は一時期、ルノーの社外取締役を務めていたことがあり、ゴーンさんともたびたびやりとりをしました。私のメールには、即座に返信があります。いつ寝ているのかと驚きます。