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三菱地所が木材新会社設立 竹中も出資、製造から施工まで一貫

 三菱地所は、国産の建築用木材の製造から販売、住宅施工までを一貫して手掛ける新会社「メック インダストリー」(鹿児島県)を設立したと発表した。竹中工務店など6社も出資した。高品質な木材を安く供給することで建築への利用を促し、林業の活性化につなげる。2032年に売上高を100億円とすることを目指す。

 熊本、宮崎、鹿児島の3県の山林で調達した木材を、鹿児島県湧水町の工場で加工する。工場は来月着工し、21年4月に一部で稼働を始める予定。将来的には他の地域へ調達先や生産拠点を広げる。

 設立は今年1月。資本金19億2500万円のうち7割を三菱地所が拠出し、残りは竹中工務店のほか松尾建設(佐賀市)や南国殖産(鹿児島市)などが出資した。

 メック社は、鉄筋コンクリート造りや鉄骨造りの中高層建築向けに、一部を木に置き換えた建材を開発、販売する。工期を短縮するため、工場であらかじめ造った部材を現場で組み立てるだけの一戸建て住居も手掛ける。

 日本は国土面積の3分の2を森林が占めるが、国産木材の利用が進まないため林業が衰退。一部では手入れされず、荒廃が進んでいることが問題となっている。

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