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精密大手、ニコン除く6社が増収増益 14年4~12月期、事務機器が堅調

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精密大手、ニコン除く6社が増収増益 14年4~12月期、事務機器が堅調

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 精密大手メーカー7社の2014年4~12月期連結決算が6日、出そろった。カラー複合機など事務機器分野が堅調に推移し、デジタルカメラや半導体露光装置の販売減が響き減収減益となったニコンを除く6社が増収増益となった。通期見通しもニコンを除く6社が増収増益を見込む。

 同日、決算発表したオリンパスは市場縮小に伴うコンパクトデジカメの販売台数の絞り込みや、法人向けビジネス拡大への投資拡大などが響き映像事業の営業損益が62億円の赤字となったが、堅調に推移した主力の医療事業と化学事業がカバーし、増収増益を確保した。

 デジタルカメラを扱うメーカーはコンパクトデジカメなどの販売数量減や欧州経済減速が減収要因となった。

 ただ、円安効果に加え、セイコーエプソンは、新興国を中心に大容量のインクを搭載したインクジェットプリンターなどの販売が好調だったことなどで最終利益が2.1倍になったほか、コニカミノルタもオフィス向け複合機やデジタル商業印刷カラー機などが堅調で最終利益が2倍となった。

 富士フイルムホールディングスやリコーも複合機などの事業が堅調だった。カシオ計算機は、高価格帯の腕時計や電卓などが好調で増益となった。

 一方、ニコンは、主力のデジカメ販売が中国や欧州で低迷したことに加え、半導体露光装置も想定を下回り減収減益となった。15年3月期の連結業績予想を下方修正し、売上高は前回予想から400億円減の8600億円(前期は9805億円)、営業利益は170億円減の360億円(同629億円)にとどまる見通しとした。

 精密大手7社の2014年4~12月期連結決算

 (売上高/営業利益/最終利益)

 富士フイルムHD 1兆8151(2.3)/1244(24.9)/938(50.2)

 リコー 1兆6298(3.0)/860(9.8)/523(20.6)

 セイコーエプソン 8148(7.9)/1106(56.9)/904(2.1倍)

 コニカミノルタ 7338(7.5)/454(16.7)/219(2.0倍)

 ニコン 6178(▲15.7)/267(▲32.1)/167(▲55.4)

 オリンパス 5500(7.1)/620(24.4)/319(5.5倍)

 カシオ計算機 2450(5.6)/260(50.1)/176(70.0)

 ※単位・億円。カッコ内は前年同期比増減率%、▲はマイナス。富士フイルムは米国会計基準。リコー、エプソンは国際会計基準

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