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ソフトバンクがロボット事業参入 「人工知能」実用化目指す

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ソフトバンクがロボット事業参入 「人工知能」実用化目指す

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国内ロボット産業の市場予測  ソフトバンクがロボット事業に参入することが19日、分かった。今夏に設立した事業調査会社を母体に本格事業化に向けた態勢を整える。当初はロボット開発用キットなどの販売に取り組むが、将来は高度な人工知能(AI)を搭載した人型ロボットの開発に乗り出したい考えだ。

 新会社「アスラテック」は今年7月、資本金1000万円で設立された。社長はソフトバンクが100%出資するSBメディアホールディングスの土橋康成社長が兼務している。開発用基本ソフト(OS)の販売などを手がける一方、市場調査を実施。近く、開発支援ツールの外販に乗り出す。

 ソフトバンクの孫正義社長は2010年に策定した「新30年ビジョン」で、「知識」に加え「知恵」や「感情」など人間の脳に近い高度なAI機能を備えた「脳型コンピューター」を搭載したロボットの実用化を構想している。

 介護や医療支援、災害対策支援など、さまざまなサービスへの活用を提唱し、「筋肉」に当たる駆動部分で幅広いメーカーとの提携を示唆していた。

 新会社は「まだ市場調査が主体で、具体的な事業構想は今後詰める」(ソフトバンク)としている。だが、グーグル、ヤフーなど海外のインターネット会社がすでにロボット研究に着手しており、事業化を急ぐ。

 経済産業省の調査によると、11年の世界の産業用ロボット市場は約8500億円。農林水産やサービス分野などを含む国内ロボット市場(電子部品、実装機器は除外)は20年に2兆8500億円強に達すると予測している。

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