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「エヴァンゲリオン」コラボ急拡大 20社超がCMやタイアップ

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「エヴァンゲリオン」コラボ急拡大 20社超がCMやタイアップ

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羽田空港第2ターミナル2階出発ロビー、45番カウンター前に設置された「ANAカラー」で塗装されたエヴァンゲリオン初号機のヒューマンスケールフィギュア。=15日午後、羽田空港第2ターミナル  全日本空輸が15日、羽田空港などで、人気アニメ「エヴァンゲリオン」を活用したキャンペーンを報道陣に公開した。エヴァは、新作劇場映画が17日に公開されることで、CM活用やタイアップのキャンペーンが急拡大。その数は20社を超えるなど、通常のアニメや映画のタイアップを大きく上回る規模になっている。

 羽田空港の滑走路に、スマートフォン(高機能携帯電話)のカメラを向けると、画面上にエヴァのキャラクターが登場。

 全日空がスマホ専用アプリを活用したAR(拡張現実)体験の取り組みだ。

 同社利用客は40~50代のビジネスマンが中心で、エヴァの中心的なファン層である20~30代に対し、「全日空が面白いことをやっている」とアピールする狙いだ。

 同社は今年5~7月にもエヴァでキャンペーンを展開した。グッズ物販や搭乗者増で1億円の増収効果があり、「今回はそれ以上を狙う」(広報室)と鼻息も荒い。

 エヴァは20~30代では男女を問わず、高い認知度を誇るだけに、消費関連の企業でのタイアップが目立つ。居酒屋「白木屋」「笑笑」などを展開するモンテローザは、来店者が、登場人物と同じ名前なら料金を割り引く。「売り上げは当初計画の1.5倍。他のタイアップよりもお客さまからの問い合わせはかなり多い」(営業推進室)と手応えを感じている。

 参天製薬は、エヴァの登場人物の目元を目薬のパッケージにあしらった。「(キャラ全体を使わないことに)もったいないという声もあったが、かえって、目を強調できた」(薬粧事業部マーケティング室)と効果を実感する。

 一連のエヴァとのコラボレーションで特徴的なのは、企業数が多いと同時に、同じような業種が取り組んでいる点だ。

 映画やテレビ放映の制作をめぐっては、スポンサー企業が出資したり、複数の企業による制作委員会方式をとるため、同業種の重複は少ない。

 しかし、エヴァについては、シリーズ総監督の庵野秀明氏が社長を務める会社が制作を一手に引き受け、権利は「グラウンドワークス」1社が担当。「制作側は、コラボによって映画を広く告知でき、コラボ企業もアイデアを出して、販売促進につなげられる」(グラウンドワークスの神村靖宏社長)といい、制作側とコラボ企業の双方にとって効果的といえそうだ。

 ≪主な「エヴァンゲリオン」との企業タイアップ≫

  社名             内容

全日本空輸  羽田空港でのANAカラーの模型展示やスマホのアプリ

小田急電鉄  ラッピング高速バスやキャラクターを使用した限定切符

ユニクロ   一部の店舗でキャラクタープリントTシャツの販売

ローソン   テレビ放送と連携しての唐揚げの値引きや限定グッズ販売

UCC    書き下ろしイラスト入りのデザイン缶コーヒー販売

モンテローザ 「白木屋」「笑笑」などの居酒屋で登場人物と同じ名前なら割引

バンダイ   タイアップしたクリスマスケーキやiPhone用ケース

丸井     登場人物をイメージしたシューズやスイーツの販売

はるやま商事 キャラクターや世界観をイメージしたシャツやネクタイの販売

タニタ    ローソンと共同で登場人物をイメージした歩数計を発売

参天製薬   目薬「サンテFX」で登場人物の目元だけをパッケージに使用

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