【ニューヨーク=平田雄介】米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、新型コロナウイルスの累計の感染者が4日(日本時間5日)、世界全体で2億人を超えた。1月26日に1億人に到達してから半年余りで倍増した。感染力の強いインド由来の変異株(デルタ株)が猛威を振るっており、ワクチン接種が進んでいる欧米などでも感染者が急増している。
1日あたりの新規感染者数(7日間平均)は6月下旬から増加に転じ、世界は再び感染拡大の局面に入っている。死者は世界全体で425万人を超えている。
国別の累計感染者数を同大の集計でみると、米国(3533万人)が最も多く、インド(3176万人)、ブラジル(2002万人)、ロシアとフランス(627万人)と続く。
米国では成人の60・7%がワクチン接種を完了したが、デルタ株は接種完了者の間でも感染が広がることが判明。新規感染者数は再び増えており、特に深刻な南部フロリダ州では1日あたりの新規感染者数(7日間平均)が2日時点で2万2千人を超えた。CNNテレビによると入院患者数も1万1千人を超えて過去最多となり、集中治療室(ICU)の病床使用率は86・5%に達している。
世界保健機関(WHO)が発表した先週1週間(7月26日~8月1日)の世界全体の新規感染者数は前週比で400万人超増加し、このうち南米・北米と欧州が計222万人と半数以上を占めた。前週比37%増だった中東・北アフリカを管轄する東地中海地域事務局管内と同33%増だった日本を含む西太平洋地域事務局管内の拡大が目立つ。
デルタ株は135カ国・地域に拡大。182カ国・地域で確認された英国由来のアルファ株に取って代わる勢いで広がっている。