アゼルバイジャンで開催された国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会で、中国・黄(渤)海の渡り鳥生息地(第1期エリア)が世界遺産に登録されることが決まった。54番目の世界遺産、14番目の世界自然遺産で、中国の臨海湿地類における世界自然遺産登録の空白を埋めることとなる。
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今回登録が決まったエリアには、江蘇省の塩城湿地希少禽類国家級自然保護区の一部や大豊シフゾウ国家級自然保護区などが含まれる。東アジアからオーストラリアに至る水鳥の飛行ルートの中心部分に位置し、毎年ツルやカモ、シギなど数多くの鳥が飛来して休息、越冬、繁殖する。
世界的な絶滅危惧種に指定されているヘラシギの90%以上の個体群が休息を取る場所としているほか、多いときで世界の80%のタンチョウが越冬に、絶滅危惧種のズグロカモメが繁殖地に同地を選ぶ。(中国新聞社)