世界貿易機関(WTO)が2日発表した2018年の世界貿易量は前年比3.0%増と、伸び率が17年から1.6ポイント低下した。米国と中国の貿易摩擦が直撃し減速した。伸び率は19年もさらに縮小し、2.6%増と予測した。
モノに限った中国の貿易総額(輸出入の合計)は4兆6230億ドル(約515兆円)で、2年連続の首位だった。2位は米国の4兆2780億ドル、日本は1兆4870億ドルで4位だった。
世界貿易の伸び率は中国など新興国の経済減速が影響、16年は1.6%増にとどまったが17年は4.6%増に戻した。米中「貿易戦争」は回復基調に水を差した形となった。WTOのアゼベド事務局長は、米中貿易摩擦の解消は「まさに喫緊の課題だ」と指摘した。(共同)