4月にも米国で日米貿易交渉 茂木担当相

茂木敏充経済再生担当相(春名中撮影)
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 茂木敏充経済再生担当相は2日の閣議後の記者会見で、日米の物品貿易協定(TAG)交渉の初協議を、今月内にも米国で開く方向で調整していると明らかにした。交渉の時期を具体的に言及するのは初めて。茂木氏は「決まり次第、(具体的な)日程を発表する」と述べた。初協議ではTAG交渉の対象範囲などを話し合う予定。協議は15、16日にワシントンで開かれる見通しだ。

 今月下旬に米国で予定する日米首脳会談では北朝鮮問題のほか、通商問題も議題になるとみられる。日本は首脳会談の前に交渉を開始し、米国側の出方をうかがいたいとの思惑がある。

 一方、米国は牛肉などの日本向け農産品で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)発効国よりも高い関税が課されている。早期のTAG交渉妥結によって関税を引き下げ、競争環境の改善につなげたい意向だ。

 TAGは1月下旬にも交渉を始められた。だが、米側の交渉担当者である米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が、中国との貿易協議に集中しているため先送りされてきた。