韓流コンテンツ、輸出好調 日本との関係冷え込み尻目に (1/2ページ)

ソウル中心部にある繁華街・明洞に立ち並ぶ化粧品店(共同)
ソウル中心部にある繁華街・明洞に立ち並ぶ化粧品店(共同)【拡大】

 韓国のポピュラー音楽「K-POP」ブームを追い風に韓流ビジネスが好調だ。アイドルグループ人気が呼び水となり、映画や出版などコンテンツ産業の輸出が世界的に拡大。2000年代、ドラマ「冬のソナタ」で主婦層に最初の韓流ブームが起きた日本では、元徴用工訴訟などをめぐり韓国との関係が冷え込む中でも10代、20代の支持が根強い。観光やファッションにも流行の効果が波及し、主要産業の電機産業からお株を奪う勢いだ。

コスメなど人気

 「このお店かわいい!」「一緒に写真撮ろう」。ファッション雑貨や飲食店が立ち並ぶソウル中心部の繁華街・明洞。旧正月の連休となった2月上旬も、国外からの大勢の観光客でにぎわった。化粧品店では日本人観光客らが次々と試供品に手を伸ばしていた。

 K-POPの流行で、日本を含む外国人観光客数が伸びている。韓国観光公社によると、18年は前年比約200万人増の1500万人超を記録した。人気女性音楽グループ「TWICE」や「BLACKPINK」に憧れる若者はファッションへの関心も高い。

 日本では10代の女性向け雑誌を中心に「韓国コスメ」が取り上げられる機会が増えた。韓国風メークに使うチークやリップスティックが雑誌の付録になることもある。00年代半ばに発足した韓国の女性ファッションブランド「STYLENANDA」は日本やタイ、シンガポールでも店舗を展開。短期間で業績を伸ばし、韓国では「成功神話」とまで評されている。

経済効果年5400億円