18年米貿易赤字は過去最大 対中も最高更新 対日赤字は減少、国別4位に

 【ワシントン=塩原永久】米商務省が6日発表した2018年の貿易収支(通関ベース)は、モノの貿易赤字が前年比10・4%増の8787億200万ドル(約98兆円)と過去最大を記録した。中国に対する赤字額も11・6%増の4191億6200万ドルと過去最高を更新した。貿易不均衡を問題視するトランプ米政権は、日本などと開始する新たな貿易協議で、赤字削減に向けた厳しい姿勢を示すとみられる。

 日本に対するモノの赤字は1・8%減の676億3千万ドル(約7兆6千億円)となった。国別では中国、メキシコ、ドイツに次ぐ4位で、17年の3位からは後退した。メキシコに対する赤字額は815億1700万ドル、ドイツは682億5千万ドルだった。

 米国の自動車・関連部品の輸入額は約4%伸びた。米政権が、自動車を米国への主要輸出品とする日本やドイツなどに対し、削減圧力を強める可能性もある。

 モノとサービスを合計した国際収支ベースの貿易赤字は12・5%増の6210億3600万ドルだった。サービスの黒字を上回るモノの輸入超過が、全体の貿易赤字額を押し上げる構図が続いている。